名盤探訪記6. Tracy Nelson / Mother Earth – Tracy Nelson / Mother Earth

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名盤探訪記6枚目は初の女性ボーカルもの、トレイシー・ネルソン/マザー・アースのトレイシー・ネルソン/マザー・アース。アーティスト名とタイトルが同名で、且つどちらも連名と非常にわかりづらいアルバムです。

このアルバムはタイトルとしては通称マザー・アースで、アーティスト名義もマザー・アースということになっているようで、一旦トレイシー・ネルソンは外して考えるとわかりやすく、マザー・アースの5枚目のアルバム、マザー・アースです。このタイトルには、パフォーマーとしてのネルソンとそのネルソンの単なるバックバンドになってしまった他のメンバーとの間に生まれた距離が反映されています。

マザー・アースはマーキュリーから3枚のアルバムを出し、その後リプリーズから71年に「Bring Me Home」72年に本作を発表しました。バンドは1967年にカリフォルニアで結成されました。65年にソロデビューをしていたトレイシーが66年にシスコでトラヴィス・リバースと出会い、彼のマネジメントのもとテキサス出身のミュージシャンを集めたのが結成の経緯なので、結成の時点でトレイシー中心のバンドであったことは間違いありません。68年にギタリストのジョン・アンドリュース、70年にキーボード奏者のアンドリュー・マクマホン、ドラムのカール・ヒンメルがメンバーになり、バンドの中核となります。

トレイシーはこのリプリーズ時代にエリック・カズ、ジョン・ハイアット、スティーブ・ヤング、夫のボビー・チャールズの曲をいち早く取り上げ、本作でもボビー3曲、エリック2曲、ジョン1曲をカヴァーしています。カントリー、ゴスペル、ブルース、R&Bの南部ルーツ音楽を独創的に組み合わせた彼らならではのロックのスタイルは前作今作で頂点を迎えます。A1 The Same Old Things後半でのギターソロとキーボードソロの応酬にはいきなり度肝を抜かされます。掛け合いが続きそのままフェードアウトで終わっていきます。A3 Mother Earth(Provides for ME)はゴスペル調でエリックのバージョンとは違う良さがあります。B1 Someday My Love May Growもエリックより泥臭さがありますね。ボビーのA4 Tennessee Blues、B2 Homemade Songs、ジョンのB3 Thinking of Youも佳曲揃い。録音もよく、全編良質なアンサンブルで聴かせてくれます。

トレイシーとメンバーの微妙な距離感によりトレイシーの才能が開花し、バンドメンバーも自身の役割を務め上げた快作、必聴です!

Label:Reprise Records ‎– MS 2054
Format:Vinyl, LP, Album
Country:US
Released:1972
Genre:Rock, Blues, Folk, World, & Country

Bass – Steve Mendell
Electric Guitar, Acoustic Guitar – Jack Lee (2), John Andrews (5)
Engineer – Gene Eichelberger
Percussion – Karl Himmel
Photography By – Jim McGuire, Marshall Fallwell, Jr.*
Piano, Organ – Andy McMahon
Producer – Travis Rivers
Vocals – Tracy Nelson

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■ヒゲメガネの師匠 おじさんのレコード屋 サンオブスリーサウンズ
http://www.sonofthreesounds.com

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